皮膚に接触するものは、あらゆるものにアレルギーが形成されて、かぶれ(接触性皮膚炎)をおこす可能性があります。
特に、治療目的で使用する傷薬や痒み止めの塗り薬によるかぶれが、もっとも多いです。
市販の塗り薬は痛みを感じなくさせる目的で麻酔剤や、使用時の清涼感を出すためのメントールなど、多種の薬剤が含有されているので、それだけかぶれる比率が高くなります。
又、水虫の薬(抗真菌薬)のかぶれも非常に多く見られます。
水虫で痒いと言って皮膚科を受診される方の半数は,水虫ではなく市販の水虫の薬によるかぶれです。
水虫は簡単な検査で真菌(カビ)が確認できますので、気軽に水虫の薬を薬局で購入しないで、皮膚科で水虫の検査を受けることをお勧めします。
又、消毒薬によりかぶれることもあります。傷をしても消毒する必要はありません。
最近の研究によると、かえって傷の治りが悪くなると言われています。傷をシャワーなどできれいに洗いながし、サランラップかゲル状の創傷被覆材で覆って、湿潤した状態を保ったほうが、早く皮膚が再生されます。
湿布によるかぶれは激しい症状を起こすことが多いです。特に湿布を張った部位が、日光に当たると多数の水疱ができて腫れることあります。
整形外科などでよく使用されるモーラス湿布には、強い日光過敏性があることは、以前からよく知られていますので注意してください。
化粧品については、長く使っているから大丈夫と思っている方が多いのですが、かぶれは使っている間にアレルギーが形成されて起こります。皮膚に痒みや紅み出ているようでしたら、かぶれている可能性があります。
パッチテストで検査することができますので、お訊ねください。