検査データ
アトピー性皮膚炎では、IgE抗体が高くなります。非特異的IgE抗体は統計的には皮膚症状の軽重と比例します。アトピ－性皮膚炎が長期にわたると上昇し、症状が軽くなってってもなかなか正常値には戻りません。
IgE抗体が高いことを気にする方が多いですが、IgE抗体が高いから皮膚炎が悪化するのではなく，皮膚炎が続いていた結果と考えた方が合理的です。
ダニやハウスダスト、種々の食物など、どのような物質に対してIgE抗体を持っているかを、採血して検査することもできますが、陽性だからすべて皮膚炎の悪化要因になっているとは限りません。
最近、ＴＡＲＣ（thymus and activation-regulated chemokine) の検査が保険適応になりました。ＴＡＲＣはアトピー性皮膚炎の患者さんの血中で高値を示し、皮膚炎の程度を表わしていると考えられています。治療経過の指標として測定されています。
成人のアトピ－性皮膚炎の方では食餌抗原が陽性の方は少ないです。食べて身体が痒くなる、蕁麻疹がでるものがあったら、止めたらよいのです。
室内でペットを飼うと、過敏性が増して、アトピー性皮膚炎も悪化する方が多いようです。ペットを飼うとダニも増えます。ダニ抗原は鼻炎やアレルギー結膜炎、喘息の第一の誘因となっていますので、室内でペットを飼うことは、すすめられません。ダニやハウスダストを増やさない生活スタイルを心がけることが大事と思います。