眼の合併症

アトピー性皮膚炎で、顔面の湿疹が悪化とすると、白内障や網膜剥離が発生することがあります(眼合併症といいます)。 成人型のアトピー性皮膚炎では、顔に湿疹が強く見られることが多いのでかなりの頻度で見られます。

まぶしくかんじたり、なんとなく見づらいといった症状が出たら、眼科を受診されてください。白内障は人工レンズで治療できますが、網膜剥離では早期に治療しないと、視力低下を残すことがあります。

網膜剥離の原因として、顔をたたく事があげられています。顔をたたくクセのある方は、特に注意が必要です。

ステロイドの効果がなくなったと感じて、急に顔面のステロイドの使用を中止する方がおられます。急に使用を中止すると、顔の皮膚はあかく腫れて浸出液が出てひどい痒みにおそわれます。この際、眼合併症のリスクが上がります。

ステロイドの効果が見られなくなっても、顔の湿疹の急激な悪化は避けたほうがよいと考えます。痒み止めやプロトピックを使用して段階的にステロイドの減量を図ることが必要です。